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zoom RSS 『花のあと』 藤沢周平

<<   作成日時 : 2005/05/10 21:26   >>

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 この短編集には、武家もの、市井もの、そして歴史ものともいえる話(「旅の誘い」・安藤広重)が収録されています。

 武家ものの「雪間草」の「バカ力」の松仙、表題作「花のあと」の以登女の剣、戦うヒロインたちの特技が素敵です(笑)「悪い癖」の平助、話としては『たそがれ清兵衛』系でもありますが、剣が冴えるのではなく、算勘の才がありながら変な癖を持っている人物です。

 市井ものの「寒い灯」「冬の日」はしみじみとした話です。「寒い灯」のおせん、良い人だ(^_^)
 「疑惑」に出てくる、病弱な夫と美しい妻の話、藤沢周平の他の作品にも出てきます。(『立花登シリーズ』の「女の部屋」とか・・)
 「鬼ごっこ」のむささびの吉の話、かつてTVで放映された『神谷玄次郎』のシリーズでも使われていました。   「むささびの吉」は長門裕之が演じてました。 (No.29)

(1985.11 青樹社/1989.3 文春文庫)

「鬼ごっこ」
 元盗っ人・吉兵衛が身請けされたおやえが、殺されました。おやえは変な男を見ておびえていた、と朋輩のおきぬは言います。

「雪間草」
 藩主の元側室・松仙は、罪を得て国送りになった元許婚・服部吉兵衛の助命を頼まれます。松仙は出府して、これまでたまっていた苦情を藩主・信濃守に言う決心をします。

「寒い灯」
 姑のおかつと折り合いが悪く、家を出て料理茶屋・小松屋で働くおせんのところに、夫の清太が来て、風邪を引いたおかつの看病に来て欲しい、と言います。店に来る喜三郎という男が気になるおせんは、去り状をもらうためにも、翌日おせんは永堀町の婚家へ出向きます。

「疑惑」
 蝋燭商河内屋に入った賊が、主人の庄兵衛を殺し、内儀のおるいを縛り、金を盗みました。居合わせた養子の鉄之助が捕えられますが、鉄之助は親殺しを否認します。同心・笠戸孫十郎は、鉄之助とおるいの言い分があまりに違いすぎるのが気になりました。

「旅の誘い」
 保栄堂竹内孫八から風景画を描くことを勧められた安藤広重の話。

「冬の日」
 長い間古手物の行商をして、やっと店を出すまでに漕ぎつけた清次郎は、門前仲町の西のはずれの飲み屋で働くおいしと再会します。おいしは、清次郎の昔の奉公先・但馬屋の娘でしたが、店はつぶれ、売られたことがありました。清次郎も、奉公先の玉屋がつぶれる際、借金の取り立てに来た男を半殺しにして、牢に入ったことがありました。

「悪癖」
 勘定方の渋谷平助は、算勘の才がありましたが、酔うとひとの顔をなめるという癖がありました。
 平助は、奉行の内藤惣十郎から、女鹿川の改修工事について、十五年前のものと先日まとめた帳簿を突き合わせての不正の調査を命じられます。

「花のあと」
 組頭の甚左衛門の娘・以登は、父から剣術を鍛えられ、羽賀道場の高弟に勝つほどでした。以登は、婿を迎える前に、羽賀道場の筆頭・江口孫四郎と立ち会うことを父に願います。
 ある日以登は、孫四郎が自裁したことを知ります。以登が許婚の才助に調べさせると、妻の不倫相手に罠にかけられたのでした。

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花のあと(藤沢周平著、文春文庫)
「『花のあと』 藤沢周平」について 全8篇からなる短編集ですが、いずれも心に残ります。町人ものは「鬼ごっこ」「寒い日」「疑惑」「冬の日」の4篇ですが、姑との折り合いが悪く、家を出て行ったが、姑の病気を機に姑から頼られ、家に戻っていく「寒い日」、大店の娘から身をやつした幼馴染をヤクザものから助け、ささやかながら一緒に生活をしていく「冬の日」がしんみりとしたいい話です。武家ものは3篇ですが、表題作「花のあと−以登女お物語」の女剣士の凛々しさと風采の上がらぬ許婚の対照が愉快で、胸のつかえがとれる... ...続きを見る
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2007/01/23 18:53

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