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zoom RSS 『孤宿の人』 宮部みゆき

<<   作成日時 : 2006/08/13 23:50   >>

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事件についての人々の捉え方というもの、一人ひとりの心のありようが作る「真相」、このテーマは現代的なものであろう。
この時代では、事情を心得ている者は井上の大先生らの一握りの人間で、庶民は本当に何も知らなかったのかも知れない。
でも、現代の私たちだって、入手できる情報は増えているけれども、量が増えただけで、結局のところ何も分かっていない愚か者なのである。小説で言う、中途半端な知識を持った不幸なものなのだ。
加賀殿の昇華の仕方など、マスコミに取り上げられ、貶められ、そして何かのきっかけで(現代でも多くは死をもって)高評価となる、そんな推移を思い起こさせる。

「ほう」は言うまでもなく決して愚鈍ではない。悲惨な育ちゆえに当時の普通の社会的常識とは少し離れたところで、物事を見、自分の感覚に忠実である。要するに、余計な情報を集めたり勝手に処理したりしないのである。
ほうは、加賀殿に手習い、そして数を教わるが、屋敷に詰める人数を数える練習など、その好例であろう。ほうは算数をしている一方で、そのことが加賀殿と、井上舷州・砥部らにはまた違う意味となる。また、ほうが加賀殿の側近くに伺っていることが、一般の人には恐ろしいこと、と映る。

茂三郎じいさんの前の勤め先は見当がついた(笑)
(いや、そうこなくっちゃ、でしょう)

物語の冒頭から最後のカタストロフに至るまで、多くの人が死ななければならなかったのは、読んでいてやはり少し切ないものであった。(No.62)

(2005.6 新人物往来社)

江戸の萬屋から丸海藩の金比羅へ遣いに出され、そのまま丸海で暮らすことになったほうは、匙家の井上で懸命に働いていました。その丸海藩で、江戸で乱心の上大罪を犯したという船井加賀守を預かることになります。それに呼応するように、丸海でも事故や毒殺事件が起こり、病気も流行ります。
やがてほうは、加賀の住む涸滝屋敷で働くことになりました。

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孤宿の人 上 孤宿の人 下 ■やぎっちょ書評 歴史小説がすっかり板についているという全体的な印象でした。 現代小説でも宮部さんは詳細を詳しく書くけども、歴史モノって、当時の社会生活や習慣や風習を読者が知らないので、それを解説しなくちゃならないですよね。そ.... ...続きを見る
"やぎっちょ"のベストブックde幸せ読書...
2006/08/18 14:03

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