『月館の殺人』 綾辻行人・佐々木倫子

タイトルがトリッキーであった。綾辻と言えば、『○○館の殺人』なので、その系列かと思ったら、列車の話であった(少なくとも上巻では)。

新本格派綾辻ワールドと菱沼さん佐々木倫子のコラボである。主人公の空海の身の上、怪しげ(?)な男たちとの道行、かなり深刻なストーリーであるが、妙にとぼけているのは佐々木倫子のパワーであろう。意外そうな取り合わせで、うまく行った例であろうか。そう言えば、綾辻は『動物のお医者さん』の文庫版解説を書いていたことがあったな。

ちなみに、これまで読んだ目からウロコの取り合わせというのは、東野圭吾とわたなべまさこである。案外良かった。内田康夫とひたか良・市東亮子なんてのは、割りに普通っぽい。

さて、「月館」が地名だと言うのなら、モデルはどこかな、函館かな?稚瀬布とか、うまく作ってるなあ、と漠然と考えながら読んでいて、「幸国」が出てきて、納得。きっと「幸福」と「愛国」を混ぜたもの。「志振戸井」の「志振」は、「後志」と「胆振」。「留都」は「留寿都」より。「楓古潭」…「古潭」はアイヌ語の集落(だったっけ?)。「月館」は?「函館」の「館」として、「月形」とかもあるし(まさか「月寒」ではなかろう?)。
元々のローカル地名に詳しいのが、それっぽい地名につながっているのだろう。N○K朝ドラの「明日萌」とか、それ以前に民放であった「美水」などという、いかにも発想が和人(←アイヌ人から見た日本人の呼称)なのとは違って、音感もよろしい。

弁護士の「中在家」さんにも笑ったものだった。容貌までそっくり(^_^;)

ところで、「Nゲージ」の意味も知ってたし、「表定速度」とか「あずさ2号」ネタを知っていた私って…(汗)
(今福氏の写真は価値がわかりませんでしたけど~(~o~))


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